Swallow/スワロウ 感想

年明けて初の映画館。
大手じゃないシネマの雰囲気ってなんか良いよね。

お話は別に楽しいものじゃないんだけど、映像が良かったので最後までじっくり見れた。

 

 

『Swallow/スワロウ』=飲み込む、ということで、異食症の女性の話。

あらすじはwikipediaぺたり。

ja.wikipedia.org

オマケに異食症のページもぺたり。

ja.wikipedia.org

 

冒頭で書いたように、映像がとても良かった。

やや遠巻きで長回しのカット、豪邸なんだけど空虚な色味、そこに刺すように仕込まれる原色のアイテム……などなど映像に散りばめられた様々な要素が、とにかく緊張感を離さない。

その雰囲気に乗せて主人公が画鋲やら釘やら飲んじゃうんだから、あーこれはとてもヒリヒリする。

色の話で言うと黄色がなかなかポイントかなぁ。
夫の持つ車は黄色、パーティで主人公が着るドレスも黄色、レイプした奴が持ってる家の雰囲気も全体的に黄色で、バースデーケーキのデコレーションもやや黄色みが強い。

なんで黄色かは知らないけど、所有されてる感が黄色に整ってるなぁと思った。


夫は「愛してる」と言うし、その両親を良くしてくれるけど、実際のところ大切なのは腹に宿した子どもであって、主人公のことはどうでもいい感じ。そもそも主人公はレイプによって出来た子どもで~~というエピソードもあって、『自分いらない子感』が積もりに積もってこの状況。

異物を飲んでそれが排泄されるのを確認したり、時には痛がったりする行為は自らの生を実感できる喜び、みたいなそういうメンヘラ的なやつね。


最後の流れは飛ばしすぎてる感が強くて「は?」ってなっちゃったけど、とにかく過程のシーンに見ごたえがあったので、うん良かった。みんな演技もお上手で臨場感がありました。